カポエイラ:ブラジル渡航レポート③ 日常編

こんにちは、Griloです。

ブラジル渡航ブログ3回目は日常編。

バチザド前後の時期なので日常と言えるか言えないか微妙なところですが、

何となく向こうの生活をレポート。

 

朝。

陽が射している。

朝なんてもんじゃないな、と思うが、案外10:30位だったりする。

昨晩は3:30頃までは飲んでいたのに、随分早い起床だな。

ボンヤリとした思考を纏ったまま、2段ベッドからのそのそと這い出し、

外の空気を吸う。

足に新たにダニに噛まれた跡が数カ所。着実に増えている。

今では数を数えるのも馬鹿らしくてやめている。

痒いことは痒いが、別段どうという事も無い。

日本だったら半狂乱になりそうだが、ブラジルだと簡単に馴染んでしまう。

人は慣れるものだなぁ。

今泊まっているのは居るのは、CITIOと呼ばれるプチリゾートの様な場所。

プールがあったり、巨大な藁ぶき屋根と石畳があったりと、

中々綺麗な場所だ。

だが、プールは初日と2日目以降は緑色に染まり、まるで泳げる環境では無い。

多分塩素が切れたまま放置されているのだろう。

係員のサンパイオ(って日本人が勝手に呼んでいるおっさん)が塩素を蒔いて水を入れ、

「1時間位で泳げるようになるよ。」

と言ってから24時間ほど経ったが、全く変わっていない。

アイツの1時間は長いらしい。時給換算したら生きていけないだろう。

そんな事をぼんやりと考えながら、

石畳でヨガを少し。やることが無さ過ぎて、身体のメンテナンスを自然に始めてしまうのは、

きっといいことに違いない。

メストレも「ヨガは俺も良いと思う。」

と言っていたし。

そんなこんなで11:30頃になると、徐に朝食がスタートする。

カントーラさんが寝不足になりながら準備してくれているのは、

果物やパンや卵いため、それに欠かせないのが真っ黒いコーヒー。

コーヒーには温めたレイチ(ミルク)と砂糖をたっぷり入れるのがトラッドなブラジルスタイル。

ブラックコーヒーはかなり苦くて、単体では美味しく飲むことは出来ない。

だから必ずミルクと砂糖はセットで出てくるのだ。

だらだらと話しながらの朝食が終わると、みんな思い思いの行動に移り始める。

フォス・ド・イグアスから来てた仲間が一緒に泊まっていた頃は一緒に技練なぞやったけれど、

バチザドが終わった後はまちまち。

メストレが軽くレッスンをしてくれたり、

自分で技の練習をしたり、

ビール飲んでいたり、

買い物に行きたい人は買い物に行ったり。

僕はせっかくストレスなしでゆっくり過ごせるのにわざわざ買い物に行きたいとも思わなかったけど、

ひとところにじっとしていると息が詰まる性格の人もいるから、

その辺は人による。

今日は洗濯物の様子なんかを見ながら、昼寝とビールかな。

 

何事も無くダラダラと過ぎた午後は17:00を過ぎる辺りで、お昼ご飯。

がっつり肉、フェイジョアーダ、ご飯、サラダなんかが並ぶ。

僕は日本でも割とよく食べる方だが、こっちに来ると、

「もっと食え!」

と言われるので、結果的に2回くらいお代わりをすることになる。

肉なんかは1回の食事で300~400グラムくらいは食べてるんじゃなかろうか。

たらふく食べた後は少しの休憩、

19:00頃メストレのアカデミアに移動する。

今時期はだいたい毎日ホーダがあるのだ。

僕はブラジルに昼からビールを飲みに来たわけではなく、あくまでもカポエイラをやりに来たので(ここ重要)

颯爽と迎えの車に乗り込む。

CITIOからアカデミアまでは車で20分といったところ。

途中踏切が一つあって、

メストレ・ヴァガルーミは車を運転しながら、ニッコリ笑って、

「去年俺の車がここの電車にぶつかって大破したんだぜ!」

マジで何やってんの、っていうかよくぞ御無事で。

 

ホーダは1時間半ほど。

終わった頃には22:30程になっているのだが、

そこから恒例のベランダ・ダラダラ飲み。

僕は勝手にビタミーナと呼んでいるワインをメストレに少しだけ頂き、

ホーダの後も帰らずにわいわいやっている地元のカポエリスタ達とトークで盛り上がる。

いや、みんなが勝手に盛り上がってる、という方が正しいのか。


そんなこんなで、0:00、ようやっと腰を上げると、

また車でCITIOへと取って返す。

バチザド前なんかは、

「これからシュハスコやるぞ!火起こすぞ!」

マジかよ。日付越えてから炭に点火かよ。

という怒涛の展開も有ったが、

今日はカントーラさんと、ブラジルのプロフェッソール達が夕飯を用意してくれた。

ありがたや、ありがたや。

酒気と眠気で朦朧としながら今気づいたら3:00を回ったところ。

そろそろ歯磨いて、シャワー浴びて寝るとするかな…

 

というのが、バチザド前後に体験した僕のブラジルでの日常風景。

多少、ブラジルが身近に感じられましたでしょうか?

ブラジルレポートは取りあえず今回でお仕舞です。

足りない分はまた来年以降、ブラジルに行って考えるとします。

ここまで読んでいただいて有難うございました!

カポエイラ:ブラジル渡航レポート② バチザド

こんにちは、Griloです。

ブラジル渡航レポート第2回目はバチザドについて。

僕は前回ブラジルに行ったのは4月、5月の2か月で、

サンタカタリーナ州の第一回目のバチザドには参加したんですが、

本部のバチザドに参加するのはこれが初めて。

果たして日本との違いは如何に、と思っていたのですが、

実際参加してみると、想像以上に「違って」いた。

新しい帯を得ることに対する生徒の心構えの違いや、

歌の持つエネルギーが日本と比べて圧倒的に大きいこと、

数々のリオに住むメストレ達の参加ももちろんだが、

多分一番の違いは生徒一人一人の自主性なのだと思う。

一人一人が、自分が主役としてバチザドを創る姿勢で臨んでいる。

それ故に、歌が、ジョゴが、どれもが力強い。

場そのものを皆で共有している、エネルギーの大きさが、日本とはまるで違う。

今回、大阪のエスコーピオンがコントラメストレ(師範代)に昇段して、

その場に立ち会う事も出来た。


以前は「コントラメストレが日本で昇段しないのは何故か?」

と考えていたのだけれど、

これはここに来ると納得する。

コントラメストレの帯を日本で貰っても、全くもって嘘くさい。

本場のメストレやコントラメストレ達と、エネルギーが充満した空間で相対しないと、

あれは価値が出てこないのだと思う。

それに、これだけの数のメストレ達相手にジョゴができる時間なんてそう多くない。

是が非でも、ブラジルで昇段したくなるというモノだろう。

 

文字というメタ情報でアップしてみると解るのだけれど、

全く情報が乗り切らない。

文字情報にするとエネルギーが死んでしまう。

この辺は残念なところで、実際ブラジルに行って体感してもらうしかない。

 

あと、面白かったのはバチザド後のフェスタ。

シュハスコをやりながら夜通し飲めや歌えや、あるいはホーダになるのは想定内だったけど、

翌日のお昼過ぎ、フェスタの出し物が終わったらまさかの流れ解散。

「え?このタイミングで帰るの?」

というタイミングでゾロゾロとみんなが帰っていく様は独特で、

「締まらない」とも「余韻」とも何とも言い難い感じだった。

ともあれ、いずれも直接体感しないと解らないもの。

機会を創って、ブラジルまで行ってみると良いと思います。

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